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時々買い取りのご相談を頂きます。
先日は鎧と大礼服、その前はマイセンとガレでした。
古美術品の世界は広く、買い取りのご相談の中では、
なかなか自分の好きなものと出会えません。

この週末は2件のご相談をいただきました。
お客様に呼ばれ、小倉遊亀の絵を見に行きました。
ご紹介いただいた方と一緒に見に行ったところ、
なんとリトグラフでした。
電話を頂いた時から、
疑うことなく描かれたものと思い込んでいたので、
絵を見ても全く気付きませんでした。
裏側のリトグラフのシールを見るまで、
分からなかった自分が少し恥ずかしく、
反省しながらお宅を後にしました。

そして、2件目は待望の発掘品!

勾玉が二つ!
こちらは直ぐに分かります。
翡翠ではないけれど、うれしい

ありがとうございます!


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      W2.5cm     L3.5cm     D0.6cm  
      W1.7cm     L3.0cm     D0.8cm  

     水晶製勾玉              Magatama rock crystal
     瑪瑙製勾玉         
  Magatama agate
     6世紀 古墳時代      6th century, Kofun period

    


    
      2018.8.7




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  W6.2㎝   H7㎝   D1㎝




中央に鳳凰、外環部には龍が表されております。
この柄頭は鋳造されたあとに表面に研磨と鏨彫りを施し鍍金で仕上げられています。
文様の簡略化が進むものもありますが、こちらの柄頭は力強く彫刻されています。
小振りながら重厚感があり、古墳時代の造形を感じることができます。


環頭太刀柄頭       kantou tachi tukakashira
6世紀 古墳時代     6th Cetury, kofun period






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          5世紀・古墳時代   W2.5cm     L4cm     D1.1cm  

          
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勾玉と言えば、まずひすい製の勾玉を多くの方が連想されるのではないでしょうか。
ひすいが長い間、勾玉の材料として使われてきたことはよくご存じでしょうし、
博物館や美術館で美しいひすい製勾玉をご覧になった方も多いはずです。

ひすい製の勾玉はその多くが弥生時代から古墳時代前半にかけて作られておりました。
ところが、弥生時代の終わり頃から、どういうわけか、
ひすいの代わりにそれ以外の材料も勾玉に使用されるようになります。
弥生時代のガラスに始まり、古墳時代になると碧玉、めのう、水晶、こはくといった、
ひすいではない素材が使われるようになりました。

今回掲載する勾玉もその中のめのうから作られております。
めのうの勾玉は古墳時代前期に生産が始まり、後期以降に大量生産されました。
各地に点在する同じ頃の墳墓や祭祀遺跡から見つかっております。

島根県の出雲大社では平成11~12年に境内の発掘調査が行われ、
古墳時代前期の遺構から形の整っためのう製勾玉が見つかっています。
色合いは透き通るような赤色で、ひすいにも劣らぬ魅力があるようです。

めのうの勾玉には他にも白、黄色、橙などの色調があり、鮮やかな色感はめのう製勾玉の魅力です。
ごく稀に、石目が縞模様や、暈し模様のようにに少し変わった意匠のものも見かけます。

生産地につきましては、奈良県の曽我遺跡と茨城県の烏山遺跡を除くと、
ほぼ出雲周辺にかぎられており、採取された、加工途中の未製品から比較的容易に形の変遷をたどれるそうです。

工房跡の遺跡から、字形状と長方形の未製品が見つかっております。
これは原石を荒割した後の状態なのですが、
どちらも次の工程は腹部の抉りと表面の研磨になります。
腹部の抉り段階での素材の形状によって、
字形状であれば完成品が字状に、長方形ならばの字状になるそうです。
また、古墳時代の中頃を境にこの工程が異なるようで、
その違いにより、おおよその生産時期が分かるとのことです。

字状のめのう製勾玉は古墳時代の前期から中期にかけて生産されており、
形も美しく表面も丁寧に研磨されております。
の字状のめのう製勾玉は古墳時代後期に大量に生産され、
時代が下がるにつれて、表面がやや粗いまま仕上げるものが見られます。








めのう製勾玉           Magatama agate
 5世紀・古墳時代     5th century, midle Kofun period

同時期の瑪瑙製勾玉の出土した遺跡
橿原市一町新沢千塚500号墳
福山市神辺町亀山第1号古墳
城陽市富野中ノ芝 柴山古墳群B2方墳

2017.10.4

 
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 L3.0cm   W2.0cm   D0.9cm


   

素直な形の勾玉ですが、色合いが分かりずらくなってしまいました。
実際はもう少し淡く、表面に光沢がございます。
ぜひ実物を見ていただきたいと思います。


ヒスイ製勾玉           Magatama jade
3~6世紀 古墳時代   3-6th century, Kofun period







2018.5.29
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